散財な人々。メンバーインタビュー

第四回 新しい領域への挑戦〜インテージ田下(たおり)社長への突撃インタビュー〜
みなさん、こんにちは。前々回の沖田社長のアドバイスに従って、携帯の色を風水的に出会いに効く色に変えてみた散財ちゃん2.0です。結果ですか? それはヒ・ミ・ツ(ハートマーク)。さてさて、今回は散財.comの新しいオーナーになった株式会社インテージの田下社長に突撃インタビューしてきました。散財.comのことだけじゃなく、人としての生き方についても目からウロコがボロボロ落ちまくるお言葉をたくさんいただきました! これを読めばアナタもバージョンアップ! できるかも。
-

【略歴】
昭和22年岐阜県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、昭和47年㈱社会調査研究所(現㈱インテージ)入社。
平成6年同社取締役調査事業本部副本部長。平成11年同社常務取締役調査事業本部長。
平成12年同社代表取締役社長(現任)。社長就任後の平成13年4月、現在の社名である㈱インテージへ社名を変更、同年11月にはジャスダックへ市場調査会社として初の株式公開を達成した。
平成17年6月よりJMRA(日本マーケティング・リサーチ協会)の会長に就任。新しい領域への挑戦
- ―散財ちゃん2.0(以下2.0)
- インテージさんはそもそもマーケティングリサーチ会社ですよね。しかも以前の社名が「社会調査研究所」という、私から見るととてもカタいイメージの会社なんですが、どうして散財.comのような軽いイメージのサイトの運営に参画しようと思ったんですか?
- ―田下憲雄社長(以下田下)
- 私どもは2005年に本社を秋葉原に移転したんですね。それでせっかくだからアキバ系に転身しようかと思っていたら、初代の「散財ちゃん」が売込みに来てくれた(笑)。
- 「アキバ系への転身」というのは、半分冗談ですが半分は本気です。というのは、「マーケティング・リサーチ」は情報を扱うビジネスで、価値のある、役に立つ情報を企業に提供するのが現在までの私どもの基幹ビジネスになっている。しかし、情報の世界はインターネットの普及を典型例として、ITの進化とともにさまざまな形態を取ってきましたよね。この先どうなるかなんてきっと誰にも予測がつかない。そういう予測不可能な将来のことを考えると、ただこれまでと同じことをやっていたのではダメだろうと。
- だからまずは、ひばりが丘という東京の郊外から情報最前線の秋葉原に本社を移転することによって働く環境を変えようと。そしてビジネスも、世界を大きく広げるために、これまでのB2Bだけではなく、個人つまり消費者向けのサービスも視野に入れていこうと。そういう「今まで手がけたことのない新しい試み」、「個人(消費者)を意識したサービス」の2つを満たすのが、散財.comだったわけです。
- ―2.0
- なるほど。散財.comの運営は、新しい領域へのチャレンジの一環であるということなんですね。
- ―田下
- そうそう。そもそも今までの延長線上のことばかりしていたら、おもしろくないでしょう? だいたい次に何が起こるか予想できちゃうから。それでは人間も会社も成長できないですしね。
-

より大きなCGMサイトへ成長できる可能性
- ―2.0
- 成長するために、新しい領域へ挑戦していく……すごいですね。私、感動しました! でも挑戦といっても、今、インターネット上にはいろいろなコミュニティサイトがある中で、なぜ散財.comを選ばれたのでしょうか?
- ―田下
- まず、インターネット上に登場してくる消費者は、何らかの情報を自ら発信したいという欲求と、発信したら何かのレスポンスが欲しいという欲求をもっていると思うんです。そういう意味では、散財.comは多くの人々の共感を呼ぶコンテンツに成長していく過程にあると思います。まだまだこの先どういうふうに進化していくのか未知数な部分が大きいと思うのです。すでに出来上がっているものではなく、進化の余地が残されているという点に大きな魅力を感じています。そこで私どもが運営に関わることで、より大きなCGMサイトへと成長していければなあと。
- もうひとつは、インテージでは現在、リサーチという観点で一般消費者にモニターになっていただいて家計簿をつけていただいています。専門的な用語で言うとSCI(全国消費世帯パネル調査)といって、市場代表性のある形で対象者を選んで、全国1万3000世帯の方々に協力いただいてバーコードを読み取る端末を持っていただき、購買履歴データを集計、分析し、企業に提供しているんです。
- そのSCIで集めたデータと散財.comのデータは同じ消費記録なのですが、明らかに性格が違うのです。リサーチという立場だと市場代表性が非常に重要な価値をもちますが、今の時代はそれだけじゃ不十分で、むしろ消費者自身が能動的に発信した情報の中から新しい可能性が必ず開けてくると思っています。それは私どもが理解できない、予想もつかない可能性なのではないかと大いに注目をしているんです。
- ―2.0
- では散財.comが御社にとっても研究の対象として非常に有意義であると……
- ―田下
- 単なる研究とかビジネスのためというよりも、今の情報社会がこの先どう変わっていくのだろう?それにともなって消費者の生活がどう変わっていくのだろう?ということに対する強い好奇心といった方が正確かもしれません。そこにおもしろさを感じているんです。情報社会や散財.comだけではなく、秋葉原に関しても同じですよ(笑)。
-

- ―2.0
- 社長自身もアキバ系の文化に興味があるんですか?
- ―田下
- 麻生太郎さん(自民党・元幹事長)ほどじゃないけどね(笑)。今、秋葉原は電気街からパソコン好きな人へ、さらにアニメ好きな人が集まる街というふうに変わってきていますよね。それはそれでおもしろいと思っています。
- ―2.0
- その中で特に興味のあるものは何ですか?
- ―田下
- 秋葉原に移転したとき、社員には「ここはメイド喫茶の聖地らしいから、一度行ってこい」と言ったんですよ。もちろん私自身も何度か行ってみたのですが、人気のあるお店はいつも行列が出来ていて入れなかったんですね。さすがにメイド喫茶に並んで待つのは恥ずかしいなと思ってやめました。だから、実はまだお店の中には入っていないのです(笑)。
- ―2.0
- 社長自らメイド喫茶に足を運んだというのは驚きですね!
-
ユーザーをもっと増やしたい
- ―2.0
- ところで現在、開発の段階ですでに動いているプロジェクトなどはありますか?
- ―田下
- 現段階ではまだいろいろと構想を練っている状態です。そのうちいろんな人が集まってきていろんなことが動くと思います。散財.comがこのまま大きくなるのか、もう少し違った形になるのか、それはまだ確定してはいませんけどね。
- ―2.0
- では、散財.comのユーザーのために「こんなことをしたい」と考えていることはありますか?
- ―田下
- まずは散財.comのユーザーをもっと増やしたいと思っています。そうすることによって、情報量も増え、サイト自体も活発化してユーザーももっと楽しめるようになってくるでしょう?また、こちらとしては新たに開発すべきテーマが見えてきて、さらにユーザーにとってよりよいサービスを提供できるようになると思うのです。今はそのために不特定多数の人々に向けてどういう情報を発信していこうか、ユーザーにどういう刺激を与えていこうかということを考えています。
-

散財は美徳なり?
- ―2.0
- 今の散財.comを見てどう思いますか?
- ―田下
- まだまだいろんな可能性があると思いますよ。散財ちゃん2.0は散財.comで家計簿をつけているんでしょ? やってみてどうですか?
- ―2.0
- すごく楽しいですよ! 最近は家計簿というより日記になっています。買ったものと関連を持たせながらコメントを書けるのがすごく楽しいんですよね。
- ―田下
- 「散財」っていう言葉はどちらかというと「無駄遣い」というネガティブなイメージが強いじゃないですか?「あ~あ、また散財しちゃったよ」とか。無駄遣いとか賢くないお金の使い方をすると反省しちゃいます?
- ―2.0
- 反省というか、私の場合、お昼はいつもコンビニ弁当というふうに、毎日何を買うか、パターンが決まっているんですよね。だから散財.comで家計簿をつけていると、自分の生活のつまらなさというか単調さが見えてきて落ち込んじゃうんですぅ。
- ―田下
- だからもっと散財しなきゃと思うわけでしょ?
- ―2.0
- そうなんですぅ。だから私の場合は散財.comで家計簿をつけることが節約にはならないかも(笑)。
- ―田下
- 私もね、節約が大事とか無駄遣いは悪いよねというのはあまりにも偏りすぎたメッセージだと思うんです。「どうだ、こんなに思いっきりお金を使ったぜ!」とか「散財してみたら、こんなにストレスが解消しました!」というメッセージもたまにはあってもいいじゃないですか。
- 国によってはむしろ「散財することが美徳」なんていう国もありますしね。中国ではみんなにご馳走するのは、散財じゃなくて「大盤振る舞い」といって美徳とされているそうですよ。
- ―2.0
- へえ~。中国ではお金を使わなきゃいけないんですね。
- ―田下
- そうなんです。余計なお金を使わない合理主義な人はケチだって軽蔑されるそうです。要するにお金をもっている人は、お金に糸目をつけずに使わなきゃいけないですね。要するに「富の再配分」なんですって。お金をたくさん集めた人はたくさん使って社会に再配分しないといけないと。慎ましやかにお金を使わず貯めこんでいる人は悪なのだと。
- ―2.0
- いいですねえ、中国! 散財.comにぴったりかも。上海に御社の事業所もあることだし、中国進出を目指して頑張りましょう!
- ―田下
- そうですね(笑)。夢は大きくといきましょうか。まあそれはともかく散財.comも「散財は美徳なり」というコンセプトを打ち出してみるのもおもしろいと思いますね。せっかく「散財」っていういい名前を付けているのだから。
-

新しいビジョンの中に散財.comを位置づけたい
- ―2.0
- それ、いいですねえ! 早速考えてみましょう!ところで、社長ご自身は大盤振る舞いや散財をよくされますか?
- ―田下
- 私は「大盤振る舞い」をするのは「成金趣味」のような気がして、好きではありませんが、目標売上の達成とか周年行事の節目には、全社員を集めて、よくイベントをやりますね。今度は2010年が創業50周年だから、それに向けてどうやって散財しようかなと考えているところです。業績がよければ東京ドームとかディズニーランドを借り切って、家族も連れてって大パーティをしようかとか、「インテージ大学」を作ろうとか、今若い社員たちが記念イベントをいろいろと考えてるんですよ。
- ―2.0
- いいですね、ディズニーランド! 私もぜひ参加したいです! でも「インテージ大学」ってどういうことなんですか?
- ―田下
- この前、上海に出張して現地の社員と創業50周年の記念イベントの話をしていたら、中国の西部地域は開発が遅れているので、そこに大学よりも小学校を作るのはどうかということで盛り上がりました。上海の現地法人の名前は、インテージに漢字をあてはめて、「英徳知上海」というので、学校の名前は「英徳知小学校」がいいとか、校長先生は誰がいいとか、大騒ぎでした。
- ―2.0
- へえ~。それはまたスケールの大きい話ですねぇ。「学校を作っちゃうか」なんてとってもすばらしい発想だと思います! 私、またまた感動しちゃいました!
- ―田下
- そういう節目ごとに、思い切って夢のある楽しい散財をすると、次は60周年を目指して頑張ろうとか、次にむけた新しい目標もできてくるじゃあないですか。私どもの新しいビジョンの中には、ぜひ散財.comをちゃんと位置づけたいですね。
-

- ―2.0
- そうなれば私としてもうれしい限りです! では田下社長の個人的な「散財」についてはいかがですか?
- ―田下
- うーん……私は必要なものしか買いませんからねぇ。お金がかかる趣味もないし、42型のテレビを買ったくらいで、最近あまり散財したっていう記憶はないですねえ。あえていうと、会社がビジネスカジュアルになって洋服にお金を使うくらいですかね。
- ―2.0
- 今日のお召し物も素敵ですものね。私今、風水に凝っているんですが、風水的にも非常にいいですよ。ジャケットの茶色は「地」を表す色で、落ち着いて行動できます。黄色は金運ですからお金が集まってきます。あとシャツのストライプは仕事運にとてもいいんですよ。だから企業の代表としては完璧なコーディネートです!
- ―田下
- そうですか。それはよかった(笑)。
- ―2.0
- この新社屋もとてもいいんですよ。社内に白をたくさん使われていますが、白は新しいことを意味するので、新しいモノを生み出す仕事にはとてもいいんですよ。だから秋葉原という新天地に移ったことも、散財.comという新しい事業を始められたこともよかったと思います。これからもユーザーのためにどんどん新しいことに挑戦し続ける会社でいてください。
- ―田下
- わかりました。ありがとうございます(笑)。
- ―2.0
- いえいえ。こちらこそ本日はありがとうございました。私も早く大盤振る舞いできる人間になるべく頑張って散財しようと思います!
